日本の市販ガソリンは、これから段階的にエタノールの混合比率が引き上げられる見通しです。2030年にはE10(エタノール10%混合)、2040年にはE20(同20%混合)が想定されており、給油所で当たり前に入れている燃料の中身が少しずつ変わっていくことになります。
新しい車両はこれを前提に設計されますが、問題になるのはそれ以前に作られた車両や機器です。ここでは、クラシックカー・旧車のオーナー、そして刈払機やチェンソーなど2ストローク機器を使う方に向けて、何が起こりうるのか、どう備えるのかを整理します。
エタノール混合で何が起きるのか
エタノールはガソリンとは性質が異なるため、想定されていない車両では次のようなトラブルにつながることがあります。
- 金属部品の腐食 — アルミやマグネシウム、亜鉛メッキ部品などが侵されることがあります。
- ゴム・樹脂部品の膨潤や劣化 — 古い燃料ホース、ガスケット、フロートバルブなどが膨らむ、硬化する、割れるといった症状が出ます。燃料漏れは火災につながりかねません。
- 吸湿と相分離 — エタノールは水分を吸いやすく、一定量を超えるとエタノールと水の層が分離してタンク底部にたまります。長期保管される車両ほど影響が大きくなります。
- 堆積物の剥離によるつまり — 洗浄力が高いため、タンク内の古い堆積物が剥がれてフィルターやキャブレターを詰まらせることがあります。
クラシックカー・旧車には「エタノールフリー燃料」を
こうした車両を長く良い状態で維持するには、そもそもエタノールを含まない燃料を使うのが確実です。当社ではクラシックカーや旧車向けにエタノールフリー燃料をご用意しています。イベント前後や冬季の長期保管を挟む車両など、燃料をタンクに入れたまま置く時間が長いケースほど効果があります。
2ストローク刈払機・チェンソーにはアルキレートガソリン
同じ問題は、刈払機やチェンソーといった2ストローク機器でも起こります。シーズンオフに燃料を入れたまま保管し、翌年かからない――という経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
当社では、2ストローク機器向けにあらかじめオイルを混合した混合ガソリン、およびアルキレートガソリンをお取り扱いしています。アルキレートガソリンは芳香族分・オレフィン分・ベンゼンをほとんど含まない高純度のガソリンで、次のような利点があります。
- 排気ガスの臭気や有害成分が少なく、作業者の負担を軽減できる
- エタノールを含まないため、長期保管でも品質が変わりにくい
- 燃焼が清浄で、キャブレターのつまりやカーボン堆積のトラブルを減らせる
そのほかの特殊燃料もご相談ください
モトリティでは、ETSレース燃料のほか、要求仕様に基づく独自ブレンドの試験燃料・認証試験燃料、現地市販燃料の代替調達となるサロゲート燃料、カーボンニュートラルに向けたSAF・HVOなど、目的に応じた燃料の調達・供給に対応しています。
お取り扱い品目の一覧はETS/燃料/製品のページをご覧ください。ご用途やご希望の性状が決まっていない段階でも、お気軽にお問い合わせください。
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